建築5年010年ぐらいの間は値下がり率が5年で5%程度の美味しい期間。その後、平米単価は急降下します。そして、築20年以上になると、平米単価が40万円程度で安定します。
初ボーナスが入ったら築5年のワンルームを買いましょう(データマイニングと不動産の話) - それ、僕が図解します。
REINSの成約データを統計的に処理した記事が上がっていました。
こういうのいいですね。私もRとか勉強してこういうことしたい。不動産市場はもっと情報公開をすれば、こういう知見がたまって健全になっていくのになあ、情報の非対称性は失われて商売やりにくくなるけど。
ただ、この後の投資シミュレーションがよくなかったので「これはつっこまねば」と思いました。ご本人も分かって書いてそうなのでアレですけど、一応記事にします。
利回りは1.8%ぐらい
この辺りのサイトを見ると実質利回りは7-9.5%ぐらいのようです。仮に真ん中の8.3%として、空室リスク分として10%を割引きます。すると、年間の賃料収入は物件価格の7.5%とみればよさそうです。年間39万4千円。
初ボーナスが入ったら築5年のワンルームを買いましょう(データマイニングと不動産の話) - それ、僕が図解します。
参照してるサイトを見ると実質利回り7〜9.5%出てるのは築20年ぐらいの物件でした。一般に古い物件ほど利回りが高くなります。築5年ぐらいの物件を探してみると概ね4〜6%でした。
10年間で151万円の利益となります。複利計算だとすると、年4.2%の定期預金に預けたのと同じリターンです。
初ボーナスが入ったら築5年のワンルームを買いましょう(データマイニングと不動産の話) - それ、僕が図解します。
おそらく購入時の資金100万円からの利回りを見てるんだと思いますが、これ細かいことを言うと、初期投資金額の100万円を引き算しちゃいけないです。
たとえば、100万円の株を買って、5万円の配当を得て200万円で売れたとして、利益は-100+5+200=105万円ですが、利回りは(105/100)-1=5%じゃないですよね。(205/100)-1=105%が正しいです。
つまり、100つっこんで手残り251が正しいので、(251/100)=151%、複利にすると約73%ということになります。全然違うじゃん!
さて。
そこで、前述しましたとおり賃料利回りの推定にイマイチな部分がありましたので、適正と思われる5%で収入を計算しなおします。すると、10年間の賃料は5%として263万円になります。稼働率100%でも10年間で20万円の利益です。複利計算してみると1.8%です。悲しい結果ですね。
もし資格学校に通って宅建を取りに行ったら
ところで。
仮に、初ボーナスでワンルームマンションを買わずに、自分磨きに使ったらどうなるでしょうか。
資格学校に通って宅建を取りに行ったとしましょう。不動産会社勤務で資格手当てが5000円出ると仮定すると、10年間で60万円もらえることになります。学費が10万円かけて合格率が15%から40%に上がったとしましょう。そうすると利益は60*(40-15)%=15万円です。複利計算するとなんと偶然にも約4.1%……
まあ、これはネタですけど、初ボーナスは自分磨きに使うべきですよ。若い内はどんな金融商品よりも自分自身の方が高利回りだと思います。
ただ、この部分は賛成です。
歳を取ると、いろんな運用とか投資とか考えるようになりますが、若いころにお金を持っているとつい使ってしまうので、初めてボーナスをもらったような2年目3年目の人にこそ、こういうことを考えてほしいなあと思います。
初ボーナスが入ったら築5年のワンルームを買いましょう(データマイニングと不動産の話) - それ、僕が図解します。
投資計算して利益が薄いからやめるのと、ただなんとなく危なそうだから手を出さないのでは、同じ行動ですが得られる経験値が違うと思います。いろいろ考えることはいいことです。