不動産屋のラノベ読み

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【ファクトチェック】「日本では、農地どころか、耕作放棄地ですら、太陽光発電は禁止されている」は不正確

 はてブで「日本では、農地どころか、耕作放棄地ですら、太陽光発電は禁止されている」*1とのコメントがありました。これは正しいでしょうか?

市街化区域の農地は転用の許可不要

 市街化区域の農地においては、あらかじめ農業委員会に届け出ることで、転用ができます。農地転用の許可は不要です。

https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000229#Mp-Ch_2-At_4

第3種農地は原則許可

 第3種農地は太陽光発電用地への農地転用は原則許可されます。

https://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/attach/pdf/nouchi_tenyo-29.pdf

第2種農地は代替地がなければ許可

 第2種農地の場合は、周辺に代替地がない場合に許可されます。太陽光発電を始める事業者が農地のとなりに山林を所有している場合は、難しいでしょう。

https://www.pref.chiba.lg.jp/noushin/iken/r6/documents/gennkouhonnbunn.pdf#page=58

甲種農地・第1種農地は一時転用のみ許可

 甲種農地・第1種農地は、営農型太陽光発電による一時転用のみが許可されます。

www.maff.go.jp

甲種農地・第1種農地とは

 おおざっぱに言うと、主に農地の集積化や農業生産性の向上のために、公共的な投資が行われた農地です。
 せっかく農業のための投資が行われた一団の農地を歯抜けになるように開発してわざわざ太陽光発電を行っては、投資が無駄になるどころか周辺農地の生産性も下がってしまいますから、これを制限するのは一定の理があります。市場原理主義リバタリアンのみなさんは渋い顔するのかもしれませんが。

結論

 農業生産性の向上のために一定の制限はありますが、許可不要の農地や原則許可の農地があります。農水省で実績も公開していますので、「日本では、農地どころか、耕作放棄地ですら、太陽光発電は禁止されている」は不正確です。

https://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/attach/pdf/einogata-56.pdf

 ただし、甲種農地・第1種農地における営農型太陽光発電については、その営農条件が現実的ではない、という批判もあるようです。

openblog.seesaa.net

 ですが、荒廃農地ではこれを撤廃したようです(これは知らなかった)。

project.nikkeibp.co.jp