確率とかに対しては直観で考えるとろくなことがないなあ、というお話です。
グーで勝ったら10万 チョキなら100万 パーなら1000万のお金がもらえる、引き分けは0円 負けた方も0円 ただし対戦相手は完全な他人 ルールは相手もわかってる 貰った金は相手と半々などはできないし、相談も一切不可 なにを出すのが一番得策?
カオスちゃんねる : グーで勝ったら10万 チョキなら100万 パーなら1000万
直観では「パーだろ普通」と思ったんですが、正解はたぶんチョキ。
以下、不動産屋の言うことです、いつものように間違ってる可能性大ですので話半分に聞いて下さいね。
ナッシュ均衡で考えよう
こういう問題の時はゲーム理論のナッシュ均衡という考え方を用いるといいらしいです。
ナッシュ均衡は、他のプレーヤーの戦略を所与とした場合、どのプレーヤーも自分の戦略を変更することによってより高い利得を得ることができない戦略の組み合わせである。ナッシュ均衡の下では、どのプレーヤーも戦略を変更する誘因を持たない。
ナッシュ均衡 - Wikipedia
「どのプレーヤーも戦略を変更する誘因を持たない」とは、つまり、この状態から手を変えると損をする*1ということでして、つまり「最善手」ということなんですね。
たとえば、普通のジャンケンの時は、パーもチョキもグーも1/3の確率で出す戦略がナッシュ均衡となる、んじゃなかったかな?
「直観的には」パー90%・チョキ9%・グー1%がナッシュ均衡
で、こういう時、私の頭の中には「得られる金額割合に比例して出す手の確率を決めればいい」という固定観念というか、経験則を持っていました。
ブコメにも、
「90%でパー、9%でチョキ、1%でグー」の混合戦略がナッシュ均衡ではないかな? とネタにマジレス。
はてなブックマーク - カオスちゃんねる : グーで勝ったら10万 チョキなら100万 パーなら1000万
と書いたのですが、一応計算してみようと思ってやってみたのです。
パー9%・チョキ90%・グー1%がナッシュ均衡
計算過程は省きます*2が、結果は「パー9%・チョキ90%・グー1%」と10回に9回はチョキを出すべきという結果になりました。
本当に、これは私の直観に逆らう結果だったもので、ちょっと信じられなくてJavaScriptでコードを書いて試したりもしましたが、
function hand(player, rand){ if (rand < player[0]){ return 'g'; }else if (rand < player[1]){ return 'c'; }else{ return 'p' } } var chart = { g:{g:0,c:10,p:0}, c:{g:0,c:0,p:100}, p:{g:1000,c:0,p:0} } var a=[10,1010,1110]; var b=[10,110,1110]; var scoreA = 0; var scoreB = 0; for (var i=1; i<1000; i++){ var ha = hand(a, Math.floor(Math.random()*1110)); var hb = hand(b, Math.floor(Math.random()*1110)); scoreA += chart[ha][hb]; scoreB += chart[hb][ha]; } alert( [scoreA,scoreB] );
やっぱりチョキ9割戦術の方が強かったのです。
ゲーム理論の言葉を使わずに言えば
「グーは報酬が少なすぎて論外。残るチョキとパーの内、強い方はチョキ」ってことなんでしょうかねえ……
そういうわけで、答えは「一回限りならチョキを出せ。繰り返しなら10回に1回はパーを、100回に1回はグーを、それ以外はチョキを出せ」ということでした。たぶん。ここまで書いて計算ミスってたらちょっと恥ずかしいな。
ただ、元スレ>55の回答はなかなか素晴らしいと思いますwww