昨日のエントリに対して小倉先生から反論を頂いたのですが、再反論の内容が昨日と同じになりそうなので省略します。
それよりも、その反論エントリにトラバしていたエントリが面白いです。
炎上を淘汰圧とかいってる人間に対して、抽象的に「そりゃおかしいだろ」と言っても無駄です。たとえ話ではダメです。さらに実例をあげて、じゃーてめぇイラク人質事件の自己責任論大合唱もあれも淘汰圧かコラと問い詰めても、「はいそうです」という答えしか返ってきません。自分が被害に遭うか、被害を間近で目にする以外、決して人は被害者に同情しません。
小倉先生、無駄ですよ - 東方不敗の幻想
確かに「じゃーてめぇイラク人質事件の自己責任論大合唱もあれも淘汰圧かコラ」言われると、「はいそうです」と答えるしかないわけで、嫌なトコついてくるなー、と。
淘汰圧とかいって、匿名で死ねとかコメントをつけてるのは、生きた人間です。顔のない神でも、自然の摂理でもなんでもありません。でも加害者や傍観者には聖なる掟なんですよ。笑っちゃいますね。それが、いじめ、いやリンチの本質です。モグたん狩りは小さな村社会の秩序を守る正当な行為ですよ。
で、この辺を読んでいておもったんですが。
「人間の業的なもの」をおもいっきり棚に上げて考えないことにすると、問題はネガコメなんかではなくて、ひょっとして、ある意見に付和雷同してしまうバーストなのではないかと思いました。色んな意見がある中にネガコメが散見される状態はそれ程大したことないですが、100コメント中100コメントが「死ねばいいのに」だったら、本当に死にたくなりそうです。炎上した事がないので分かりませんが。
じゃあ、なんでバーストしてしまうのか、という問題なのですが、以下の状況が考えられるでしょう。
- ある一定の意見を持っている議論好きなクラスタの中に、知らずに突っ込んでしまった事例(ex.無断リンク問題
- あるネガティブな意見が一定量以上出ている状態で、モブに隠れることによって反論のリスクを抑えて批判をしやすい状況になった事例(ex.ネットイナゴ
- もう、どう考えてもその意見しか出てこないであろう極端な事例
たぶん、3のケースはほとんど存在しないだろうと思います。また、1のケースもそのクラスタ自体が大きな規模になることはあまりないので、それ程心配しなくていいかと思います*12のケースは、「批判されるのは嫌だけど、批判するのは大好き」という人種にとっては、非常に合理的な行動ですので、それを禁止することは良くないです。
では、対策としてどうするか。
- 「モブに隠れること」をできなくする
- 「ネガティブな意見が一定量以上出ている状態」を分からなくする
1はトレーサビリティを高めることで、ある程度実現できます。この意見を言った人間が後からでも反論される可能性があれば「モブに隠れづらい」でしょう。はてなの例でいうとIDですね。
2は他の意見を全くブラインドにしてしまうことで、付和雷同することはできなくなると思います。例えば、はてなで「自分がブコメを残さないと他人のコメントが見れない」ようにすれば似たような効果が得られるでしょう。安直すぎる発想で現実的ではありませんが、もう2,3ひねりすれば何か良い方法がありそうな気がします。
ただ、個人的には炎上的なものも「はてなの味」だな、と考えるので、「よそ様にご迷惑をおかけしない」程度に現状のままがいいな、と思っています。炎上未経験だから言えることなんでしょうけど。
*1:1が引き金になって2が起こるケースがあるが、本質的に2のケースとして見て良い