金利ミックスの話
kagakaoruさんからご指名いただきました。
で、若いうち(子どもが小さいうち)に繰り上げ返済が見込めるなら、ミックスローンにすることでさらに金利を低くすることが可能。
フラット35よりも有利な住宅ローン - モトログ
例えば3000万円借り入れたうち、10年間で800万円くらい繰上げできる計画が立つのなら、その分だけ10年固定金利(当初期間引き下げ)にすると、年利が1.15%になります(三井住友信託銀行優遇最大の場合)。これで10年合計で34万くらい削減できる計算。
これはいい方法だと思いました。10年間で800万円きちんと積立ができないとリスクを抱えますのでノーリスクとはいかないですけど、きちんとお金の管理ができる方ならとてもいいと思います。
なぜかというと、いろいろなオプションがあるからです。たとえば、10年後に10年固定を繰上するプランですが、これが10年後も低金利がつづいているなら金利が高い全期間固定の方をを繰上げてしまった方がトクになります。もちろん、積立金を別に利用して繰上げない、ということもできます。これは実質的に住宅ローンの変動金利で800万円借り入れるオプションを所有しているのと同等です。
金利ミックスは常に検討した方がいいのかも
ここからちょっとマニアックな話になります。
10年後に残債が800万円になるように10年固定ローンを配分するとすると、以下の2本建てになる感じです。
- 10年固定当初金利1.15%35年 1060万円
- 全期間固定2.00%35年 1940万円
これだと10年後に残債がそれぞれ800万円と1520万円となり、繰上で10年固定の方を完済することができます。
ちなみに月額の支払は3.0万円と6.4万円で、積立が6.7万円の、合計16.2万円/月でした。総支払額は3867万円です。
で。
住居費で月16万円確保するつもりなら、初めから支払を多くして期間を短くした方が総支払額を減らせるんじゃないかと思いました。
- 全期間固定1.85%19年 3000万円
これで15.6万円/月、総支払額は3560万円ですから、金利ミックスと比べると200万円ぐらい支払を減らせる勘定になりました。
しかし。
ミックスの方は10年時以降6.4万円/月しか支払ってませんから、これと比べるのは微妙です。
そこでミックスの方も差額分9.7万円/月を積立して2年ごとに233.6万円期間短縮繰上するプランにしてみます。
そうすると、完済は20年で総支払額は3613万円となりました。およそ50万円ほどの差です。繰上げの期間を調整すればもう少し詰められると思います。
感覚的な話になってしまいますが、前掲オプションを得るために50万円支払う、というのは悪くない選択かな、と思いました。
10年固定金利と35年固定金利との金利差などでも変わってくると思うので、10年固定ではなくて5年固定を利用するとか、いろいろ計算してベストミックスを検討した方がいい事案なのかな、と思った次第です。
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