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不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

ゴーストライターをDisってる純粋無垢で清廉潔白な気持ち悪いおっさんですこんにちは

雑談

 
前回の記事で、ゴーストライター肯定論を皮肉った記事を書きました。残念なことにひとつもブクマ頂けなかったので、有名ブロガーのゴーストライターでもして修業を積んでこようと思っています。*1
 
さて。

19や20歳の若造やお嬢さんが「嘘は絶対に悪だ。」なんて清廉潔白を望むのならばまだ可愛げがあると思えますが、いい歳をしたはてなユーザーが、人を騙すのは悪だといきり立ってる様を見ると、「はてなユーザーには大人になりきれてないオッサンが多いんだな」と苦笑いですわ。
純粋無垢で清廉潔白なオッサンが多いという事が悪いとは思いませんが、純粋無垢で清廉潔白な人間なんかいないし、それを他者に求めるような偏狭な正義感の方が、社会にとっては害悪なんじゃないかと思う今日この頃です。

ゴーストライターをDisってる連中が気持ち悪い件について - 日々の小さな感動日記

↑という大人のブログを見かけました。「ゴーストライター肯定論」のある種典型かなあと思ったので、ちょっと書きます。
 

ゴーストライターは優しい嘘か

この方の主張は、

  • 作品は作者から独立して評価できる
  • 有名人のエピソードを読みたいだけなので、真の著者がゴーストであろうとどうでもいい

とのことです。真の著者が誰でもいいのなら著者名を明らかにしてもいいのでは、などと私なんか思うんですが、

むしろ邪魔なだけではないのか?

ゴーストライターをDisってる連中が気持ち悪い件について - 日々の小さな感動日記

真実を告げるより嘘をついて騙した方が世の為人の為になる事だってあるし、真実を告げられるより騙し続けてくれた方が幸せだったって事もありえるんです。

ゴーストライターをDisってる連中が気持ち悪い件について - 日々の小さな感動日記

と、著作者を偽ることによって読者にもメリットがある、と主張されています。具体的には「邪魔な著作者名がなくなる」というささいなことしか挙がっていないのが残念ですが、たぶん他にもいろいろすごいメリットがあるんでしょう、などとハードルを上げておきます。
 
そういうわけで。
反論したいと思います。
 

「大人なんだから分かるでしょ?」は許されるか

お金を稼ごうとしている事業者が「大人なんだから分かるでしょ?」というのは許されるだろうか、という問題です。
この問題は社会において繰り返し争われています。
 
たとえばこれ。

住友生命保険」(大阪市)の学資保険をめぐり、支払った保険料より受取額が少ないとして、大阪府内の男性(51)が「元本割れ」した計約50万円の返還を求める訴訟を起こし、大阪高裁で和解が成立したことが28日、分かった。生保側が約48万円を男性に返還する。和解は23日付。関係者によると、高裁は外交員の説明が不十分だったと判断し、和解を勧告したとみられる。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131028/waf13102813030015-n1.htm

「説明してなくても、保険は投資なんだから元本割れリスクがあるのは当然でしょ? そんなのいい大人なんだから分かるじゃないですか」と言っていいのかどうか。
裁判所の判断はNOでした。
 
たとえばこれ。

シャープが販売している掃除機のカタログに、「プラズマクラスター」によるダニのふん・死がいの分解除去が室内全体に効果があるように表記されていたが、実際にはこうした性能はなかったとして、消費者庁は11月28日、景品表示法違反(優良誤認)で同社に対し措置命令を出した。

シャープ「プラズマクラスター」掃除機に不当表示、消費者庁が措置命令 - ITmedia ニュース

プラズマクラスターって言っても掃除機なんですから、部屋全体をキレイにする能力があるわけないじゃないですか。考えればわかるでしょ大人なんだから」と言っていいのかどうか。
消費者庁の答えはNOでした。
 
ウチの業界からもこんなのが。

公取委によると、不当表示があったのは、ネットのサイトや「週刊CHINTAI」などで掲載した物件広告。公取委が約500店舗のなかから13店舗を抽出して調べたところ、うち9店舗で18件の不当表示が見つかった。

2008年06月19日の記事一覧 - 詳細表示 - Yahoo!ブログ

「おとり物件? いい大人なんだからそういう嘘があるって知ってたでしょ? そんな清廉潔白を人に押し付けないでくださいよ」と言っていいのかどうか。
言っていいなら楽なんだけど、公取の判断はNOでしたね。
 
これはどうでしょう。

賃貸借契約の保証人は極度額の範囲で責任を負うこととし、保証金額の上限を定めない契約を無効とする案が浮かんでいる

http://mainichi.jp/select/news/20140308k0000e040249000c.html

「大人なんだから、連帯保証人になれば債務者と同じ責任を負うのなんてわかってたでしょ? 契約書をちゃんと読んでないのが悪いんじゃないですか」と言っていいのかどうか。
法制審議会は制限を加えた方がいいと判断しているようです。
 
じゃあこれは?

断言する。
このメールは完全な捏造、もしくは根本的な部分で内容が大幅に改変されている。
(中略)
また、こういうデマ検証があると必ず、「感動できる話だし考えさせられるからデマでもいいじゃないですか」みたいな人が湧いて出る。
それじゃダメなんだ。

[NS] 父親にメールを送りながら亡くなった気仙沼の女の子はいなかった

「もう大人なんだから、こんな話は嘘が交じってるの分かるでしょ? 信じる方がバカだし、信じたとしても感動できたんだからいいじゃないですか」と言っていいのかどうか。
これは「言っていい」と言う人が多いみたいですね。「ゲーセン少女」でググってみると分かりますが。
 
 
 
こうして並べてみると、是々非々の判断をしていく必要があると分かります。「あるある大事典」や「ほこ×たて」のやらせは許されなかったけれど、「テラスハウス」はどうやら許されているらしい。何が違うのかよく分かりませんが、みんなの判断はそうらしいです。
 
 
 
さて。
「『儲け方入門〜100億稼ぐ思考法』を堀江貴文が書いてるわけないでしょ? ゴーストですよゴースト。そんなのいい大人なんだから分かるでしょ? 信じる方がバカだし、信じたとしても感動できたんだからいいじゃないですか」と言っていいのかどうか。
 
 
 
私は、くそくらえ、と思いますけどね。
 
 

追記

ブコメ拝読。
マンガで、キャラデザとメイン作画担当の名前が表示されずディレクション担当を著作者だと表示した例を知らないので、マンガの場合はキャラクターデザインとメイン作画担当が著作者とされる慣習があるのではないでしょうか。
ゲームの場合、ドアドアの作者は中村光一さんですが、「ドラクエの作者」はいないように思います。ゲームを全然知らない人に「ファイナルファンタジーの作者は誰ですか?」と聞かれたら微妙な顔をする人も多いのではないでしょうか?
書籍の場合、あまり分業がされてこなかった歴史があるせいでしょうけれど、執筆をした人*2が著作者とされることが一般のように思います。それをひっくり返すのは結構なんですが、「坊っちゃんの作者は夏目漱石です」という文章に監修という意味を持たせるのはちょっと違和感があるので、普通に「監修」じゃいかんのかと。売上ですか、売上に響くんですか?
 
つまり、どのように社会的に合意されているか逐一判断していかないといけないよね、というあたりで「是々非々」と書かせていただいた次第で、「堀江さんが↓これを全部ディレクション以上で関わったって信じろって? くそくらえだね」と思った次第です。
堀江貴文 - Wikipedia
 
 

*1:嘘です

*2:口述筆記はどうするんだ、とかいろいろありますが