↑これを作れば良いんじゃないかと思いました。
ネット関連規制反対派は法律関係者がネット技術をわかっていないと批判する前に、自らが法律論をわかっていないことを自覚すべし - BI@K accelerated: hatena annex, bewaad.com
ダウンロード違法化問題でも同じ点を指摘したが、PCとインターネットの関係では、ダウンロードと閲覧の区別など付かない。
物理的な関係においては、合法な譲渡と違法な譲渡(詐欺や脅迫によるものなど)の区別など付きませんが、法的には付いています。法的な区別が妥当かどうかの議論と、「PCとインターネットとの関係では、ダウンロードと閲覧の区別など付かない」から法的に区別を付けるべきでないという議論とは似て非なるものです。
おー、なるほど、という感じです。確かにその通り。
しかし、そうすると違法なダウンロードの定義というものをどこかでやらなければいけない話なんですが。それを法律に定めてしまうと、状況の変化があった時に国会の問題処理能力によっては、対応に年単位の時間がかかってしまったりして、ちょっと柔軟性に欠けてしまいそうです。インターネット社会は変化が速いので、やはり省令など、法律よりも下位レイヤーの部分で運用していくしかないと思います。
で。
これって、猥褻物の問題と似てる気がしますね。「ドコで線引きするか」を誰が決めるのか、という問題。
猥褻物の場合、昔は、アンダーヘアー出す奴が現われ警察にこづかれ、アンダーヘアー出す奴が現われ警察にひっぱたかれ、を繰り返してました。これはこれで機能してたような気もしますが、「アンダーヘアーは猥褻」を警察が決めている状態でした。いわば、文化を警察が決定しているようなもので、あまり成熟したやり方とは言えません。
これを繰り返してると、どうしても警察の顔色を伺うようになるでしょう。
現状、京都府警の方々がネットの治安を守るのに活躍してらっしゃいますが、この方々の逆鱗が分からないというか、「何をしたら逮捕されるのか」分からないのがちょっと怖いです。
ウイルス作者の逮捕は国内初。ウイルス作成を直接処罰する法律は国内になく、著作権法違反を適用した。
国内初、ウイルス作者逮捕 CLANNAD画像の「著作権侵害」で - ITmedia ニュース
↑こんな感じですので、京都府警の方々が「これは悪いことだ」と感じた事が起こったときに、躊躇なく「違法ダウンロード」で逮捕されそうです。
やはり、警察に線引きをお任せするわけにはいかないと思います。
さて、猥褻物の場合、各業界団体が警察とコンタクトを取りながらボーダーラインを引いています。ちょっと逸脱したぐらいでしたら、まず業界内の規約によってコントロールされます。警察が直接介入していきなり逮捕、というのは明らかにブラックな無修正モノとかです。
私たち不動産屋がお世話になっている「不動産公正取引協議会」なんかも、そういったものですね。「おとり広告」とかをやっても公正取引委員会から直接何か言われることはありません。この「不動産公正取引協議会」から注意を受け、悪質な場合ペナルティが課せられるわけです。
じゃあ、違法ダウンロードの場合はどこがやるのでしょうか。
著作権はJASRAC・2次元児童ポルノは日本ユニセフが適当かと思いますが、この2団体には任せておけないという方もいらっしゃるでしょう。
個人的には著作権はここに任せたらいいかとも思わないでもないですが、新しく団体を立ち上げるのも1つの手かもしれません。
過度の逮捕でインターネット文化を萎縮させない事が目的の団体ですから、手順としてはこうなります。
- 警察や権利者などの利害関係者からの告発を受け付ける。
- 被告発者のハードディスクやWEB閲覧履歴などから、注意・HDDフォーマット勧告・ネット一時利用停止勧告などの処分を決める。
- 決定に従わない場合、京都府警があなたのお家に。
いかがでしょうか。これでしたら警察を恐れずにネットができ、なおかつ悪質な物を排除できると思うのですが。
ちなみに、各プロバイダに団体に加盟させて費用を負担させます。加盟しなければ直接警察やJASRACとやり取りしなければならないので、喜んで加盟するでしょう。
問題としては、場合によっては児童ポルノを延々と見続けなければいけないような過酷な仕事をやってくれる人がいるかどうかですね*1。
*2