初期保有効果の不動産仲介業における効果の考察と業務の展望
投資家心理を読め:保有効果 - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/undercover69/archives/50390790.html
この効果は長期投資家にたびたび見られる非合理的な行動として取り上げられますが、内容だけを一般化すると
・人は、いったん決めたことをあまり変更したがらない
ということになります。
その物を保有している時、その物の価値を高く見積もる効果、だそうです。
金融研究2005年
http://www.imes.boj.or.jp/japanese/kinyu/kinyu05.html
なぜ名目賃金には下方硬直性があり、わが国ではその度合いが小さいのか?:行動経済学と労働市場特性・マクロ経済環境の違いによる説明
http://www.imes.boj.or.jp/japanese/kinyu/2005/kk24-4-2.pdf
初期保有効果とは、
経済主体のある財に対する評価は、それを保有する前に比べて保有した後の方がよ
り高くなるという特性を示したものである。このため、経済主体は、いったん保
有した財(あるいは現在の状態等)を基準として、そこからの損失を著しく嫌がる
傾向にあると考えられている。
つまり、不動産を売ろうとしている人は、その価値を高く見積もってしまう傾向にある、ということですね。不動産屋なら誰でも実感していることですが。*1
しかし、逆に考えると、物件を買う人にも当てはまるわけです。保有している財(売買代金)の価値を高く見積もる = 物件を安く見積もる、ということですからね。
そういうわけで、家を買う人売る人には精神的なプレッシャー・ストレスが溜まり、無事取引が終わってもお互いに「何となく損した気分」になる訳です。
結局、不動産仲介屋の仕事って、売主買主のメンタルケアを中心に考えるのが良いという事ですね(えー?)*2