不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

この日本で、売買不動産仲介は悪い業界だった

 

 タイトルは↑これの改変。

 
 
 賃貸管理をされているはてなブロガーの方がこういう記事を書いてました。
 

それで契約が成立すれば、その業者は売主からも買い主からも手数料がもらえます。
これを「両手」と余分ですが、要するに1回の取引きで手数料が2倍になるわけです。

(略)

また、両手取引きの場合は利益相反が起こります。
価格を上げれば売主は得をしますが買い主は損をします。
価格を下げれば買い主は得をしますが売主は損をします。
つまり、両手の場合、業者は必ずどちらかを損させるわけです。

www.b-chan.jp

 
 
 これについて書きます。
 
 

それは「利益相反」じゃないです

また、両手取引きの場合は利益相反が起こります。
価格を上げれば売主は得をしますが買い主は損をします。
価格を下げれば買い主は得をしますが売主は損をします。
つまり、両手の場合、業者は必ずどちらかを損させるわけです。

 この部分ですが、これは一般的に言う「利益相反」ではないです。
 
 一般的な「利益相反」は、このケースで言うと代理人の利益と売主または買主の利益が相反することです。
 たとえば、代理人が売主と共通の利害がある場合、買主に不利な契約をした方が代理人に得になるでしょう。こういった場合を「利益相反」と呼ぶことが多いはずです。

利益相反とは、政治家、企業経営者、弁護士、医療関係者、研究者などのように、信託を得て職務を行う地位にある人物において、立場上追求すべき利益・目的(利害関心)と、他に有している立場としての、あるいは個人としての利益(利害関心)とが競合・相反している状態をいう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%A9%E7%9B%8A%E7%9B%B8%E5%8F%8D%E8%A1%8C%E7%82%BAja.wikipedia.org

 法人の代表者が法人と自分との契約をする、後見人が被後見人と自分との契約をする、こういった話のはずです。
 
 
 
 ところで、これとは別に「双方代理」というものがあります。

同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りではない。

https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%B0%91%E6%B3%95%E7%AC%AC108%E6%9D%A1ja.wikibooks.org

 この民法の規定は、双方の代理人になることによって利益相反が起きやすい、という理由によるものだと思います。おそらく、あの記事はこの二つを混同したのではないでしょうか。
 
 
 
 そもそも、不動産の売買は法律行為です。
 そして、法律行為の代理人を業としてできるのは弁護士や司法書士など一部の限られた職業だけです。
 もし「双方代理」に引っかかるのであるならば、片手であろうと法律行為の代理人ですから業務をやってはいけない理屈になりますよね。
 
 
 

よく提唱される「両手禁止」とは、実は「囲い込み禁止」のことです

 

実は世の中には売却の依頼を受けても、レインズに登録しない業者がいるのです。
レインズに登録せずに、自分で買い主を探すのです。
なぜならそれにメリットがあるからです。
不動産仲介業では、売主から仲介手数料がもらえます。
そして買い主からも仲介手数料がもらえます。



もし物件をレインズに登録してしまうと、レインズを見た別の仲介業者が買い主を連れてきます。
それで契約が成立すれば、売主側の仲介業者は売主から、買い主側の仲介業者は買い主から、それぞれ手数料を得ます。
それぞれが片方から手数料をもらうんですね。
これを業界では「片手」と呼びます。
しかし、もしレインズに登録しなければ、他の業者はその物件のことを知ることは無いので、売主側の業者が独り占めして買い主を探せるんですね。
それで契約が成立すれば、その業者は売主からも買い主からも手数料がもらえます。
これを「両手」と余分ですが、要するに1回の取引きで手数料が2倍になるわけです。

 これは「囲い込み」と呼ばれる問題です。

そのひとつが物件の「囲い込み」への対策だ。
売買の仲介手数料を売り主・買い主の両者から得る両手取りために、レインズに物件情報を出していても別の会社が問い合わせたとき紹介を断るといった、「囲い込み」に対しては抜本的な改善を行う。

www.zenchin.com

公益財団法人の東日本不動産流通機構は、不動産仲介取引の際に不当に物件を紹介しない“囲い込み”の禁止に乗り出した。会員向け情報システム「レインズ」の利用規程を16年振りに改訂。“囲い込み”を禁じる規程や処分規程を盛り込んだ。

kenplatz.nikkeibp.co.jp

 
「両手禁止」を提唱する人たちは、その理由に「囲い込みによって売主買主双方の機会損失が生じている」を挙げている方が多いです。
 つまり、「囲い込みを禁止するのは現実には無理だから、いっそのこと両手取引を全部禁止すれば囲い込みもできないだろ」ということです。
 個人的にはいささか乱暴な意見だと思っています。
 
「囲い込み」に対しての私の意見はこうです。

不動産囲い込み批判に対する、不動産プロたちの見解 - Togetterまとめ

囲い込みというのはつまり、「XXXX先生の作品が読めるのはジャンプだけ!」というものであって、それを知らない読者が「XXXX先生の作品を読みたいんだけどなかなか載らないね」とマガジンを見つめているのが問題。

2015/06/12 13:57

 
 そうなんですよ。客付不動産業者が「その物件はXXX不動産が取り扱ってますよ」と教えてあげれば済む話なはずです。
 え? 「そんなことしたら、俺たちの売り上げが減るだろう」って?
 ですよね。でも、それを言ったら、両手禁止で売り上げが減る業者もいますよね?
「囲い込み」を問題視するのも結構なんですけど、そこに顧客に対する視点があるように見えないんですよ。結局、「ウチに客を回せ」と言ってるだけじゃないですか?
 顧客は本当にその業者と取引したいんですか? ほんとはどっちでもいいんじゃないですか? 「XXX不動産を仲介に入れないと契約しない」なんてこと、それほど多くないんじゃないですか?
 
 試しに、消費者にアンケートでも取ってみたらいいと思いますよ。
「あなたはどちらの不動産業者から買いたいですか?」

  1. 売主と直接やりとりをしている不動産業者
  2. 他の不動産業者を通してやりとりしている不動産業者

 2が1より多くなるとは、とても思えないんですけどね。
 
 
 

「両手禁止」の効果は疑問です

また、利益相反防止のため、両手取引きは禁止されています。

アメリカの売買不動産仲介業界はまともであり、日本の売買不動産仲介業界は汚れているわけです。

 
「両手禁止」を提唱する人たちのもう一つの根拠に「片手なら不動産屋も私のために働いてくれるはず」というものがあります。
 
 はっきり言いましょう。
 それは幻想です。現実を見てください。
 不動産屋がお金を払ってくれる人のために仕事をするとは限りません。

不動産屋さんの営業担当者が自分の家を売ったときのデータと、彼らがお客の家を売ったときのデータだ。先ほど触れたシカゴの住宅先ほど触れたシカゴの住宅売買のデータ10万件を分析すると、ありとあらゆる変数――場所、築年数、家の質、外観、など――を調整してもなお、不動産屋さんの営業担当者は自分の家を平均で10日長く市場に出していて、3%強、つまり3万ドルの家なら1万ドル高く売却していることが分かった。

https://books.google.co.jp/books?id=xhnuAwAAQBAJ&pg=RA1-PA2#v=onepage

 顧客の家を売る時は3%ほど安く売っている、というデータです。
 これは「両手禁止」で「まとも」なはずのアメリカの売買不動産仲介業界です。片手取引なので、不動産業者があなたの利益を最大化するために働いてくれるはずなんですが……
 
 試しに、不動産屋にアンケートでも取ってみたらいいと思いますよ。
「あなたは、両手と、売り側片手と、どちらの時に高く売ってますか?」

  1. 両手
  2. 売り側片手
  3. 変わらない

 自分の経験上、3が一番多くなると思います。
 
 
 

結局のところエージェンシー問題です

 この件は、結局のところエージェンシー問題だと思います。
 なんか疲れてしまったので、医療におけるエージェンシー問題をまるっと引用させていただきます。

問題は医療において医師が「不完全なエージェント(Imperfect agent)」であることです。医師が患者さんの利益を最大化するためだけに集中できている(=完全なエージェント)のであれば問題はありません。しかし現実には、医師は(1)患者さんの利益(健康)を最大化するという目的と、(2)自分の(経済的な)利益を最大化するという目的の、2つの相反する目的があるということです。実際には患者さんの健康上の利益を犠牲にしてまで自分の利益を最大化する医師はいないと思いますが、医学的にそれほど重要でない部分(英語でmarginalと表現します)に関しては影響を与える可能性があります。先ほどの転倒した男の子を医師が適切に診察したところ、大きな問題はないので帰宅して様子を見るのが良いと判断したとします。それを医師がお母さんに説明すると「先生、心配だから念のため頭のCTを撮ってください。」と言われたとします。ここで「念のため」頭部CTを撮影することは男の子の将来のがんのリスクを増やす可能性があるという研究結果があるので、不必要な頭部CTは避けたいものです。しかしこのクリニックにはCTがあってある程度使わないとクリニックが赤字になってしまうとしたら、「お母さんを安心させるため」という理由でCTを撮影する医師もいると思います。
 
(略)
 
医師は患者さんの健康上の利益と、自分の経済的利益の両方を最大限しようとします。もしこの患者さんの利益と、自分の利益が相反したときに、トレードオフが必要になります。これが医師が「不完全なエージェント」であると言われる所以です。これは医師が自分勝手であるとかプロフェッショナルではないという道徳の話ではなく、構造上な問題です

healthpolicyhealthecon.com

 不動産屋だって、どうせなら人の役に立つ仕事をしてお金をもらう方がいいに決まっています。
 でも、100件案内しても契約をしないと一切お金がもらえないのですから、どうしても契約させるインセンティブが働きます。
 これは「両手」とは関係ないことです。
 
 
 

賃貸契約の「双方代理」については? 管理業務の「双方代理」については?

 ちなみに。
 id:B-CHANは、賃貸管理業をやってらっしゃるとのこと、自社管理物件についても必ず「分かれ」で仲介されていますか?
 また、賃貸管理をしていると、家賃交渉・退去立会・修繕等、貸主借主の利益相反になることが多いと思いますが、双方代理とならないようにどのような取り組みをされているのでしょうか。第三者に仲介を依頼されているのですか?
 参考までに教えていただけますと幸いです。
 
 
 
 それとも。
 日本の賃貸管理業は悪い業界ですか?
 
 
 

「日本人でよかった」のモデルリリースに、日本人扱いしてもよい、という承諾があった件

↓この件について批判が多いようですが。

www.buzzfeed.com
toulezure.hatenablog.jp
 
 
 
↓この素材について
www.gettyimages.co.jp
 詳細を見てみると、

リリース情報: モデルリリースがあります。

 とありました。
 
 そのモデルリリースは標準的な内容であれば、↓こちらになるかと思います。
https://contributors.gettyimages.com/img/articles/downloads/ebef3ac5-84cf-4c5e-93df-acdceb7b428c.pdf
 
 この中に、

私は、本書面の末尾に記載した「人種・民族及び性別に関する情報」が公表されることを了承し同意します。なお、本件撮影物を説明する目的のために、本件撮影物撮影者や本件撮影物販売者、及びこれらから本件撮影物の使用許諾を受けた者が「人種・民族に関する情報」について異なる情報を付す場合があることを理解し了承します

 とあり、少なくとも形式的には、この中国人女性は自分の肖像について日本人として利用されることを許諾していることになります。
 ですので、この場合の論点は、このモデルリリースに瑕疵があるかどうか、ということになるかと思いますが、ここまではっきり書かれているとちょっと無理筋なんじゃないでしょうか。
*1
*2
 
 
 

*1:神社本庁はこのことを認識してたわけではないでしょうけれど、悪意がなく、かつ、結果的にセーフ、であるなら問題ないのでは。

*2:ただし、この書面は日本語で書かれており、当該モデルが使用しただろう中国語のリリース( https://contributors.gettyimages.com/img/articles/downloads/13914543-b68b-44ab-ade2-fe4eb8fd78a4.pdf )に同様の文言があるかどうか未確認です。

パターナリズムと自己決定問題

 ↓こちらの記事について。
http://kutabirehateko.hateblo.jp/entry/2017/04/27/005151

職員をイメージしたキャラクターが企業のイメージを損なえば企業はダメージを受ける。東京メトロの職員をイメージしたキャラクターが、とろけた瞳に上気した頬で身体をくねらせ、不自然に身体に張り付いた制服を着ていれば、それは東京メトロの女性職員に期待されるのは運行の専門家であることではなく、乗客に性的癒しを与えるホステスだというメッセージだ。

ゲイを連想させるキャラクターが企業に不適切だということではない。田亀先生の描くガチムチマッチョは単なる男性ではなく、寺沢武一の描く女性同様セクシーなセックスシンボルだからだ。業務上顧客の幻想を叶えるセックスシンボルであることを求められる職場でない限り、こうしたイメージは不適切だ。

 
 
 たとえば、東京メトロ乙武さんをモデルに起用したら、どうなのでしょうか。
 
 

自己決定

 
 言うまでもないと思いますが、乙武さんは障害者のアイコン的な存在です。彼をモデルに起用するということは、職員に期待されるのは五体不満足であるというメッセージになるのでしょうか。東京メトロが職員にそのような期待をしていないのならば、彼を含む障害者をモデルに起用すべきではないのでしょうか。
 
 もし、乙武さんが見世物小屋で働かされている人なら、くたびれはてこさんのおっしゃる通り、モデルに起用するのはよくないと思います。でも、彼は彼の生き方を自己決定しているように見えます。ならば、それを尊重するのが自由主義というものでしょう。
 
 たとえば、イスラム社会において、ブルカを含めた慣習に反対する女性モデルが「ブルカを着用しないのは性的で不適切」という理由で、公共機関からの仕事を奪われたらどうでしょうか。
 
 
 
 ……あ、イスラム社会は自由主義じゃないから、まあ、それはそれで彼らの法としては問題ないから、まあいいか。
 
 
 
 閑話休題
 
 ある女性がセックスシンボルとして生きることを自己決定したのであれば、それを尊重するべきだと思いますし、LGBTについても同様だと思いますし、彼や彼女がモデルになったことで、その企業からのそのようなメッセージだと受け取ってほしくないと思います。
 その受け取ったメッセージは「偏見」と呼ばれるものです。できれば捨ててください。
 
 
 

パターナリズム

 なお、個人的には、駅乃みちか問題については、あまり支持できないです。
 そこに女性の自己決定が見られない、という理由です。

 しかし、たとえば、駅乃みちか貞淑なキャラとして表現したとしても、やはりそこには女性の自己決定が見られないのではないかと思います。それはそれで、男性から見て都合のよい女性キャラなのではないかと思います。
 
 そう考えると、くたびれはてこさんのご意見はある種のパターナリズムである、と言えるでしょう。
 
 お父さんが「そんなはしたない格好で外を歩くんじゃない」と娘に言うようなものです。フェミニズムが嫌う言説だと思います。
 
 私も含めたリベラル全般が陥りやすい罠ですが、「XXXXは愚かで弱いから私が守ってあげなくては」というバイアスは大事な物を見逃すことがあると思います。
 もちろん、「女性は愚かで弱いから私が守ってあげなくては」という考え方自体が、全部ダメだとは思わないです。適切な線引きをすることによって、男女差別を解消していくことができるでしょう。
 でも行きすぎは毒です。
 
 
 

ウチの長女(4歳)が将来とんでもない博徒になりそうな件

 
 ウチの長女が無事4歳になりました。
 
 その長女の成長について衝撃的なことがありましたのでご報告します。
 

ベネッセのルールすごろく

 こどもちゃれんじを年間購読してるのですが、その1月号に「ルールすごろく」という教材がありました。
 普通の双六なんですが、「カードを引く」ます目があり、そのカードの指示の中でルールや約束を学んでいく、という教材です。
 
 もちろんゲームなので、遊びを含んだ指示も多いです。
 たとえば、こんなのです。
 
f:id:Lhankor_Mhy:20170408195310j:plain
 
 ほとんどはすごろくの勝敗に影響を与えないようなカードばかりなのですが、1枚だけ毛色の違うカードがあります。
 それがこれ。「ルーレットをもう1度回す」です。
 
f:id:Lhankor_Mhy:20170408195403j:plain 
 
 ウチの長女はすごろくどころか、こういったゲームらしきものをそれまでやったことがなく、教材が届くのをすごく楽しみにしていました。
 

はじめてのすごろく

 
 さて、その初プレイでのことです。
 
 まあ、一応お父さんですから接待プレイに徹しており、長女がリードする展開でした。
 初めてのゲームでパパが完勝してしまうのは大人げないですからね。
 当然、長女に勝たせようとしてました。
 
 
 しかし、ここで私が例のカードを引いてしまったのです。
 
f:id:Lhankor_Mhy:20170408195403j:plain 
 
私「あ、もう1度ルーレットを回していいんだって」
長女「え? 次は長女ちゃんの番だよ?」
私「そういうカードなんだって」
長女「えー、わかったよー」
 
 ご機嫌を損ねそうになりヒヤヒヤしましたが、納得してくれたみたいでホッとしました。
 
 
 なのですが。
 
 ここで、私、見てしまったんです。
 
 ウチの長女。
 
 私がルーレットを回すために前かがみになった隙をついて、捨て札におかれた「ルーレットをもう1度回す」をそっと山札に戻したのを。
 
 
 

 
 
 
 えーと。
 
 3歳(当時)が、初見のげーむ、しかも人生初のすごろくですよ?
 普通「拾い」とかするか?
 
 ありえねえ。
 
 
 
 静かに戦慄するパパをよそに、ゲームは進行しました。
 
 
 
 次に「カードを引く」のマスに止まったのは……でした。
 当然、一番上にあるのは、さきほど長女が拾った「ルーレットをもう1度回す」カードです。
 
 
 せっかくの仕込みですが、残念ながら実らずです。
 

 
 内心笑いながらカードを引こうとしました。
 
 
 
 すると。
 
長女「あ、長女ちゃんがひいてあげるよ! はいどうぞ!」
 
 止める間もなく、そういって手渡されたのは「ルーレットをもう1度回す」カードではありませんでした。
 
 
 
 そう。
 
 一番上のカードを引くフリをして、その下のカードを渡してきたのです。
 
 
 
 マジかよ。
 
 3歳児が初見のゲームでセカンドディールとかするか普通?
 
 
 

 
 
 
 ちなみに。
 
 次にこのゲームやった時は、始まる前に「ルーレットをもう1度回す」カードの場所を操作してました。
 
 積み込みまでやりますか。
 
 
 わが娘ながら末恐ろしすぎる……
 
 

その他、娘関連小ネタ

すっかり女子

 保育園でのもちつき大会でのこと。
 
長女「あ、Yくんと遊んでくるから、パパはついてこないでね」
私「あ、もうそんな年頃ですか……」
 

でもちょっと怖い

 後日
 
私「Yくんとは仲良くしてる?」
長女「Yくんはもういいの」
私「え?ケンカしたの?」
長女「おはなししてたのに、Kちゃんと遊びにいっちゃったんだよ。Yくんめ、ゆるさない」
私「重い女だな……」
 

面食い

私「キュウレンジャーで好きなのは誰?」
長女「えーと、さそりオレンジとへびつかいシルバー!」
 
http://www.toei.co.jp/tv/kyuranger/story/__icsFiles/afieldfile/2017/01/20/c2.jpg
http://www.toei.co.jp/tv/kyuranger/story/__icsFiles/afieldfile/2017/01/20/c3.jpg
 

いいボケしてる

長女「キュアマカロン!できあがり!」
長女「キュアチョコラ!できあがり!」
長女「キュアプリン!できあがり!」
長女「キュアミラクル!できあがり!」
長女「ふたりそろって!」
長女「五人組!」
 
私「……つっこみどころ多すぎねーか?」
 
 
 

はてブプラスお葬式記念、はてブ「○年前タブ」を再現するユーザースクリプトを作りました

 
 
 はてブプラス、終了しちゃいますね。
 
「○年前タブ」という機能がありまして。
プラスタブ(旧ユーザーページのみ) - はてなブックマークヘルプ
 自分のブクマの○年前を振り返り、「さすが俺、○年前もいいコメつけてるなあ」などとナルちゃんな気分に浸るためのサービスでした。
  
 残念ながらはてブプラス終了とともに廃止されてしまいます。
 仕方がないので、その機能のユーザースクリプトを作りました。
 

これはなに?

 http://b.hatena.ne.jp/my/#stocktaking にアクセスすると、自分の○年前のブコメをAutopagerで読み込むハックをするユーザースクリプトです。
 

どうやって使うの?

 ↓ここからインストールしてください。firefox+greasemonkeyでしか動作確認してませんが、たぶんChromeでも動くでしょう。
https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-xwe35vzyonkod623hiej4hwdqy-1001&uniqid=4a5e8927-c6cc-446d-a3b1-2d9026e2f8f9&viewtype=detail

「ユーザースクリプトってなに?」という人は自分でググってください。すみません。
 あと、新ユーザーページ限定です。すみません。
「新ユーザーページってなに?」という人は、たぶん気にしなくてオーケーです。
 

スクリーンショット

 http://b.hatena.ne.jp/my/#stocktaking にアクセスすると、
f:id:Lhankor_Mhy:20170401232212p:plain
 こうなって
f:id:Lhankor_Mhy:20170401232256p:plain
 こうなります。いやあ、さすがは私、いいブコメつけてますね。
 
 URLの日付を変えれば、今日以外の○年前も見れます。
f:id:Lhankor_Mhy:20170401232325p:plain

 
 ついでに言えば、他人の○年前も見れます。
f:id:Lhankor_Mhy:20170401232402p:plain 
 b:id:sabacurryに無断で友情出演していただきました。
 なお、ところどころで折りたたまれているブコメに色が付いているのは、現在開発中の「ブコメメタブ検出スクリプト」によるものですので、このユーザースクリプトでは再現しません。
 

ソースコード
// ==UserScript==
// @name        HBStocktaking
// @namespace   @http://realtor-readyabooks.hatenablog.com/
// @include     http://b.hatena.ne.jp/*/#stocktaking
// @include     http://b.hatena.ne.jp/*/*#stocktaking
// @version     1
// @grant       none
// ==/UserScript==

(() => {

  const $id = document.getElementById.bind(document);
//  const $cl = (s) => Array.from(document.getElementsByClassName(s));
//  const $qs = (s) => Array.from(document.querySelectorAll(s));

  function dateFormat(s, ...values) {
  /* 
  ** テンプレートタグ
  ** Dateオブジェクトをyyyymmdd形式にする
  */
    return values.reduce(
      (sum,e,i) => {
        if ( e instanceof Date) 
          return sum + s[i] + ( e.getFullYear() * 10000 + e.getMonth() * 100 + 100 + e.getDate() );
        else
          return sum + s[i] + e;
      },
      ''
    ) + s.slice(-1);  
  }

  if (location.pathname.match(/\/.+\/$/)) // http://b.hatena.ne.jp/*/#stocktaking のとき
    location.href = dateFormat`http://${ location.hostname }${ location.pathname }${ new Date() }#stocktaking`;
  else{

    const userID = location.pathname.split('/')[1];
    let nextDate = new Date( 
      ...( 
        x => ( x[1] = Number( x[1] ) - 1, x ) // month - 1
      )( 
        location.pathname.match( /\/.+\/(\d{4})(\d{2})(\d{2})/ ).slice( 1 ) // [yyyy,mm,dd]
      ) 
    );

    $id('page-content').insertAdjacentHTML('afterend', `
<div id="stocktaking-dummy" style="height:9999px">○年前表示準備中……</div>
<div class="pager"><a class="pager-prev" href=""></a></div>
    `);
    
    window.addEventListener('load', function(){
      let HBAi = Hatena.Bookmark.AutoPagerize.instance;
      HBAi.linkRelNext = function(el) {
      // 次のURLを生成するメソッドをオーバーライド
        nextDate.setYear( nextDate.getFullYear() - 1 ); 
        return dateFormat`/${ userID }/${ nextDate }?fragment=main`;
      }
      HBAi.nextURL = HBAi.linkRelNext();
      $id( 'stocktaking-dummy' ).style.display = 'none'; 
      HBAi.scrollHandler(); // スクロールイベントをトリガー
    }, false);

  }

})();

 どうぞご利用ください。
 

「超低金利の今、クソの山を買うチャンス!」

サラリーマンなら住宅ローンが借りられるけど、もし今後、職を失ったり、フリーランスとしてやっていく決断とかしたら、借りたくても借りられないよ。リスクばっかり考えてる人は、生活を豊かにする、お金を借りられる機会があるのに何も考えずに逃している。

 
 前回の記事の続きなんですが。
 引用した記事に続きがありまして、上記のようなことが書いてありました。
 また、こんなブコメも。

住宅ローンについての記事が絶賛炎上しました - ぐりぶろぐ

レバレッジをかけられない人はかけられないので何を言ってもムダ。一生お小遣いのやりくりをしていればよろしい。

2017/02/20 10:46

 
 こうして読んでみると、「2つのリスク」を混同していることに気づいていないのではないかな、と思いましたので、この記事を書く気になりました。
 

1000万円のローンを組んでクソの山を買います

 あなたのお友達が「1000万円のローンを組んでクソの山を買います」とか言ってたらどう思いますか。
「おい、ちょっと待て。借金してクソの山に1000万円つっこんでどうするんだ。バカなことはやめろ」と思ったりしませんか?
 で、そのように友達に忠告したところ、
「サラリーマンならローンが借りられるけど、もし今後、職を失ったり、フリーランスとしてやっていく決断とかしたら、借りたくても借りられないよ。リスクばっかり考えてる人は、生活を豊かにする、お金を借りられる機会があるのに何も考えずに逃している」
 と返ってきたら、どう思うでしょうか。
「ちげーよ! だれがローンの話をしてんだよ! 俺はクソの山の話をしてんだよ!
 そんな感じになりませんか?
 

ローンのリスクと不動産のリスクは違います

 たしかに今は超低金利です。貸してくれるなら喜んで借りた方がいいでしょう。
 でも、そのお金を何に使ってもいいというわけではありません。クソの山を買うのはやめた方がいいでしょう。
 
 ローンのリスクは、金利や支払い計画、景気動向などで決まってきます。
 そして、ローンで買うモノのリスクは、そのモノの収益性、流動性などで決まってくるわけです。
 この2つは別のものですよね。
 
 たしかに今は超低金利です。その割に物価動向は以前ほどのデフレ傾向にありません。特に不動産に関しては値上がり傾向さえありました。住宅ローンのリスクは低いでしょう。
 しかし、ローンが低金利であることは、買う物の収益性を担保するわけではありません。
 不動産市場がクソの山だとするなら、住宅ローンを借りるべきではありません
 

住宅ローンの話をするときは、不動産の話を避けられない。

 そういうわけで、

批判的なコメントの多くは
 
・いきなりマンションの管理費・修繕費の話を持ち出してみたり
・賃貸だと移動が出来ると言ってみたり
・クビになったら返せないだろとか言ってみたり
・年数の経ったマンションの価値下落を突いてみたり
 
全く論点がずれています。

 とおっしゃっているのですけれど、実はズレていないんです。
 繰り返しになりますが、不動産市場がクソの山だとするなら、住宅ローンは借りるべきじゃないんです。
 だから、不動産市場がクソの山であるかどうか検討をする必要があるんです。
 そのためには、今後の不動産市場が上がるか下がるか、不動産を所有することのリスクにはどういう物があるか、不動産の収益性はどうなのか、そういったことを語る必要があるんです。
 むしろ、不動産を語らずに住宅ローンの話をしようとするあなたの方がずれているんです。
 
「超低金利の今、クソの山を買うチャンス!」みたいな意見、おかしいと思いません?
 
 
 
 そうそう。
 それはそれとして、超低金利の今、アパートを買うチャンスですよ。サラリーマンであれば融資も通りやすいです。
 資産家ならともかく、われわれみたいな持たざる層が一発逆転するにはリスクを取るしかないですよ。借りれるうちに不動産投資をするべきです。
 興味のある方は是非ご連絡ください。
*1
 
 
 

*1:まあ正直、こういう人たちがいるから私たちがメシを食っていけるんですけどね。

住宅ローンはリスクテイクです

住宅ローンをリスクだとしか思っていない人にもの申したいです。

「逆だよ!逆!ギャグかよ!」と。

今回は、こういう頭の硬い人に26歳で中古マンションを買ってフルリノベーションした僕が、意見したいと思います。

 
 お、「持ち家vs賃貸」論争ですね。
 大好物なので、各章ごとにいちいち言及します。
 

「住宅ローンが組めること」こそ、サラリーマンの特権

気づいてください。あなたが住宅ローンを借りられるのは会社員として社会から一定の信用があるから。

 そのとおり。もし転職や独立予定なら借りられるうちに借りておくのも手です。
 
 ただ、ローンで購入した不動産を売却する場合、下手をすると10年ぐらいは売却価格をローン残高が上回ります。足りない分は現金を用意してローン完済しないと売却できません。
 売却できない場合、引っ越しができませんから、所得減に合わせて住居費を圧縮するということが難しくなります。*1
 
「住宅ローンなんて借りてクビになったらどうするの?」と言っている人は、こういった所得減を心配しているので、「借りられるうちが花」という回答は言っていることは正しいのですが、ポイントがズレていると思います。
 
 
 
 なお、これに対する対策は、現金を用意してローンをいつでも返せるようにしておくことです。
 

イケダハヤトがこんなこといってた

35年借金返すの?バカなの?という考えには「何も考えずに60年家賃払うのはまともな神経なのか?」と問いたい

 えーと。
 
 ちゃんと彼の記事、読みました?
 このつっこみは明らかにおかしいです。
 イケダハヤトさんは

これからの時代は、安い家・小さい家を、一括ないし短期のローンで購入するのが一般的になっていくでしょう。

サラリーマンが「35年ローン」とかありえないだろwww : まだ東京で消耗してるの?

 と書いていますよ。家を買うって主張してる人に『何も考えずに60年家賃払う』って反論は、いったいぜんたい、どこからひねり出してきたんです?
 
 ローンが残った持ち家と、自己資金で買った持ち家なら、後者の方が流動性が高いのは明らかです。その点においてはイケダハヤトさん間違ってないですよ。
 彼の論のおかしな点は、ローンを組む人を流動性の観点から笑っているのに、自分も流動性皆無の高知の山奥を買ってセルフビルドをもくろんでいることです。それが中古になった時、誰が買いますの?
 

住宅購入したってリスクは減らせる

僕は今後売る可能性も考えて、値段がある程度下がりきった築24年の中古マンションを買いました

 もし物件が東京の立地が良いマンションなら、ぼちぼち正しいです。
 こういうデータがあります。

東京都では築20年を過ぎると築年ごとに価格相場がばらついており、築21年から築30年までの平均前年比(1年若い築年との価格差の比率)が101.0%、築31年から築40年でも100.0%と横ばい推移

不動産マーケット情報:中古マンション 築年別の価格と経年変化|不動産購入・不動産売却なら三井住友トラスト不動産

 つまり、築24年が35年になったとしても、価格はあまり変わらないってことです。ということは、売却した際にはローンを完済できるケースが多い、ということです。つまり、流動性が高い、ということです。
 築24年なら、住宅ローン控除も効きますし、登録免許税の特例も適用範囲だったはずです。ナイスな選択ですね。
 

フルリノベーションもしましたが、10年分の家賃相当の額を費用に充てました。

 ただ、これはリスクを増大させましたね。
 一般にリノベが物件価値を上昇させる効果はリノベ費用を大きく下回ります。リノベ費用に自己資金を充てたならともかくローンを使ったのなら、前述のとおり流動性が下がります。
 なので、リスクを上げたことになります。
 
 また、リノベーションは個人の好みに合わせてやるものですから、物件が市場の選好から外れることが多いです。
 たとえば、中古車を買う時に改造車を買う人はいないでしょう? 買うにしても市場価格から安く買おうとしますよね?
 住宅でも同じことが言えます。
 

この超低金利時代に借りないのはむしろ損だと思う

 これはそのとおり。
 まったくそのとおり。
 異論なし。
 
 ただ、忘れてはいけないのは、別に住居に対して借りる必要はない、ということです。
 同じ超低金利で借入をするにしても、自宅を買うより、資産デフレを起こしにくく、利回りが高いモノは本当になかったのか、という話です。
 とはいえ現実には、住宅ローンのように簡単に大きなお金を低金利で借りられる商品はないでしょうから、リスクテイクを前提にするなら、まあせいぜい投資不動産を買うか自己用不動産を買うか、って話になりますね。
 

住宅ローン破産に陥りやすい人

 これはそのとおり。
 キャッシュフローがよくなる借り方ができるなら購入した方がいい、かもしれません。
 

借りるなら早く借りた方が良い

 何とも言えないです。
 若いうちはライフプランの変更可能性が高いですし、自己資金を少ないですから、返済期間を延ばしてもリスクは減ってないような気がしますね……
 
 
 

まとめ

  • 賃貸に住むということは、「住宅ローンを借りることができる」というオプションを保有した状態です。ただし、年を追うごとにこのオプションの価値は減っていきます。
  • 住宅ローンを組むのは、資産の流動性を下げるため、リスクテイクです。
  • リノベーションをするのは、資産の流動性を下げるため、リスクテイクです。
  • 「金銭的に得したい」という動機で住宅ローンを借りるのは、微妙な行為だと思います。それは広い意味で「不動産投資」であることを理解してください。当たりの物件を引ければ得しますし、そうでなければ損をします。
  • キャッシュフローがよくなるから」という動機で住宅ローンを借りるのは悪くないと思います。ただ、資産の流動性が減少していることに留意してください。

 
 
 

*1:ただ、本当にクビになった場合は無職ですので、賃貸であっても次の住居を見つけるのは簡単ではないと思います。