民主党が不動産業界にかましてきました。
(注:この記事は昨日書いたものですが、書いている途中に「やっぱりマニフェストじゃないです」と鳩山先生が言われたので、脱力して上げるのを忘れてました。だから、実現しない可能性も高いです)
一つの業者が売り手と買い手の両方から手数料を取る両手取引を原則禁止とします。
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/18.html
両手取引禁止とは、売主から「物件を売ってくれ」と頼まれた業者は、その物件の買主を直接仲介してはいけない、というものです。
両手取引は片手と比べて2倍の手数料を得られるので、業界に与える影響は限定的ながらあると思います。いい顔をする業者はいないでしょう。業界の票は一切要らないという決意の現われでしょうか。大したものだと思います。
ところで、このマニフェストの仕掛け人と思われる人がいます。
前述した議員さんの勉強会では
・不動産仲介業の「両手」原則禁止
のほか、
・宅建主任者資格の全員取得
・資格更新プロセスの厳格化
などもお話しました。ぜひ、党のマニフェスト(綱領)に反映させてください。
http://ameblo.jp/03630912/entry-10279482097.html
そして、特筆すべきは以下の項目です。
「一つの業者が売り手と買い手の両方から手数料を取る
両手取引を原則として禁止します」以前、このような流れでご説明したことを、
取り入れていただきました。中村てつじ議員は住宅政策について強い関心と知識・見識を持ち、
http://ameblo.jp/03630912/entry-10306438210.html
この業界をよりよくするべく、動いていただいてます。
ホームインスペクションで有名な「さくら事務所」の長嶋さんです。
それから、こんなマニフェストも。
中古住宅物件に瑕疵がないか等を正しく診断できる人(ホームインスペクター)を育成することで、中古住宅を安心して取引できるようにします。このため、施工現場の記録を取引時に添付することを推進します。
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/18.html
さすがは日本ホームインスペクターズ協会の理事長さんならではのご提案ですね。国家資格とかができたら、資格ビジネスで大もうけですね業界のためにとても役に立ちますね。両手禁止となると、買い手代理人をホームインスペクターが任される事が多くなるでしょうから、実質的に不動産仲介業界から利益を奪い取ったようなもので、業者からは睨まれそうですね。
個人的には上記の3つの提言は基本的に賛成なのです。同業の皆さんには「何言ってんだ」と言われそうですが、片手で契約しようとすると「社内両手で決めろ」と言われるのがとても疲れたので、もういいかな、と*1。他業者に物件を出さなかったり他業者の物件を抜きにかかったりという駆け引きも、まあ楽しいは楽しいのですが、売主や買主にとって別に良いことはないので、原則両手禁止はいいと思いますよ。
実現にあたっては色々と難問も浮かんできますので、民主党のお手並み拝見といきたいところです。とくにホームインスペクターが劣化建築士にならないようによろしくお願いします。
*1:それでも「社有物件を決めろ」と言われると思いますが