不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

農地集積増田に対する回答

 
 

日本で農地集積が進まない理由は、農家が土地を手放さないためです。
地価の高騰を経験した彼らにとって、土地は個人の持ち物で売買可能という認識が備わっているはずです。
そうした認識を生み出し、温存しているのは不動産業の存在によるところが多いのではないでしょうか。
農地転用が進むのもその為と考えています。

anond.hatelabo.jp

 
 ん、ん、よくわからないですね。
 つまり、デベロッパーがマンションを建てるから、「うちの畑にもいつかマンションが建つかもしれない」と思って農家が土地を手放さない、ということですか?
 農家の幻想を壊すために、デベロッパーがマンションを建てるのをやめろ、ということでしょうか?
 そして、日本で農地集積が進まない理由がこれであるとするならば、アメリカで農地集積が進んでいる理由は、デベロッパーがマンションを建てないからなのでしょうか?
 

農地転用は誰のせい?

 
 農地転用の統計を見てみましょうか。
農地の権利移動・借賃等調査 確報 平成29年農地の移動と転用(農地の権利移動・借賃等調査結果) 年次 2017年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
 
「法第4、5条の用途別許可面積(農地) 」を見てください。
 農地転用面積7,597.9haのうち、アパート建てさせる不動産会社が関わりそうな「集合住宅その他」は610.1haです。1割にも満たない。
 一番多いのは、「駐車場・資材置き場」1,405.9ha、その次が「再エネ発電設備」1,324.6haです。
 正直、もっと大手デベが関わっている「流通業務等施設」「店舗等施設」が多いかと思っていましたが、全然大したことないですね。
 
 つまり、農地転用が進むのは「太陽光発電の固定買い取り制度」と「資材置き場や駐車場が欲しい地元の中小企業」によるところが大きいのです。
 農地転用を阻止したいなら話は簡単、5条許可の要件を厳しくすればいい。資材置き場などへの転用を認めなければいいんです。
 実際のところ、第2種農地はともかくとして第1種農地であれば転用は難しいので、土地改良事業をして農振の農用地を広げるか農地が連続するように区画整理をすれば、現行の法制度で農地転用をかなり防ぐことができます。
 
 増田、日本の農政や土地開発許可制度について一家言あるようですが、私が言ってること理解できますか?
 理解できないなら、増田はそこら辺の田舎不動産屋の冴えない営業職にも劣る知識しかもっていないってことですよ? それで日本の農政を語るんですか?
 

ここからは関係ありませんが、あなたは

 

ここからは関係ありませんが、あなたは自分が認識しやすい部分を中心に、自分に都合のいいように話を解釈している節があるのではないでしょうか?

自分の知っている範囲でしか物事を捉えないのは頭を使わなくてラクですが、自分自身のためにはなってないように思います。言うなれば非効率的です。

 お前が言うな
 そうですね、気をつけましょう。
 
 ところで、増田は日本の農政や不動産行政について疑問をお持ちの様です。
 であれば、もう少し、農地法とか土地開発許可制度について興味を持ってもいいのではないかと思います。
 でないと、「自分が認識しやすい部分を中心に、自分に都合のいいように話を解釈して」「自分の知っている範囲でしか物事を捉えない」ことになってしまいかねないでしょう。