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不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

確率は直観に反する

雑談

 
はてブで総つっこみを受けていた記事がありまして。

例えば、「宝くじ」というものでも、1等当選が出た宝くじ売場には、毎度、長蛇の列ができる。その理由はおそらく「1等当選が出た所だからまた当たるかもしれない」ということなのだろうが、よくよく考えてみると、これほど可笑しな話もない。確率的に考えれば、同じ宝くじ売場で1等当選が出る確率は最も低くなるはずだからだ。

ロジカルシンキングができない人々【論理よりも感情が優先される国】

これは、いわゆる「ギャンブラーの誤謬」と呼ばれるものです。

表と裏の出る確率が50%づつのコインがあります。
4回続けて表が出ると、「次はそろそろ裏が出るだろう。」と考えるのではないでしょうか。4回も表の続く確率は、1/2×1/2×1/2×1/2=1/16となり6.25%です。次も表が出る確率は、1/32となり3.125%で100回のうち3回の確率だからです。でもちょっと待ってください。何回続けて表が出ようとも、次に表の出る確率は50%なのです。
表が続くと次に表の出る確率を本来の50%から過小評価してしまいます。
このように考えることを「ギャンブラーの誤謬」と呼びます。

失敗事例研究会|オンライントレードは丸三証券のマルサントレード

 
筆者の方も後から気付いたようで、追記を書かれています。
 
ところで、この記事は「小学5年生殺害事件について、容疑者が逮捕された後は地域は安全になったのだから、警察官が通学を保護するのはロジカルではない」という内容でした。
果たして本当でしょうか。
私はこれを「木を見て森を見ない」考え方だと思います。
 

「同様にたしからしい」

たとえ話をします。「ギャンブラーの誤謬」の話が出ましたので、博打っぽい話にしましょう。
 
サイコロがあります。3回振って1,1,6という目が出ました。次に1が出る確率は1/6より高いでしょうか低いでしょうか。
これは「次も1/6で変わらない」が正解ですね。1が出なさそうに感じるのは「ギャンブラーの誤謬」です。
 
では、サイコロを振る前に「このサイはイカサマ用で、ある目が多く出ます」と告げられたとします。3回振って1,1,6という目が出ました。次に1が出る確率は1/6より高いでしょうか低いでしょうか。
これは「1/6より高い」と答える人が多いのではないでしょうか。
なぜでしょうか。
 
「同様にたしからしい」という概念があります。中学校あたりの数学で習っているはずなんですが、みなさん覚えてらっしゃいますか?
きちんと作られたサイコロは、どの目が出る確率も概ね同じ程度だろうと思われます。このような事象を「同様にたしからしい」と呼び、それぞれの目が1/6で出る、と推測ができます。
しかし、サイコロを振る前に「このサイはイカサマ用で、ある目が多く出ます」と告げられた場合は、「同様にたしからしい」とは言えないかもしれません。その場合はそれぞれの目が出る確率は未知となります。
 
よく考えると、世の中は「同様にたしからしい」と言えない事象であふれており、そのため、起きる確率が未知である事象がたくさんあります。
おそらく確率が未知である事象のひとつに「あなたの子供が通学中に殺される確率」があります。
 

事後確率

たとえ話をします。「ギャンブラーの誤謬」の話が出ましたので、博打っぽい話にしましょう。
 
トランプが1組あります。
これは不思議なトランプで、いくらめくっても減ることがない魔法がかかっています。
そしてあなたはこのトランプをめくっていくと、大変低い確率でジョーカーが出てくるらしい、ということを知っています。
 
さて、トランプをめくり始めていくと、なんと10枚目でジョーカーが出てきました。
あなたは思います。「なんだ、ジョーカーが出る確率は意外と高いじゃないか」
 
さて、またトランプをめくり続けていくと、なんと1000枚めくってもジョーカーが出てきません。
あなたは思います。「なんだ、さっきはたまたまか。やはりジョーカーが出る確率は低いらしい。ひょっとするともう出てこないのかも」
 
ところが次の1枚がジョーカーでした。
あなたは思います。「あ、低い確率だけど出る時は出るんだな」
 
このように、観測の事後に確率が変わる、という確率理論があり、ベイズ確率とか呼ばれたりします。
 

通学中のリスクについてどのように計算するのがロジカルだろうか

たとえ話をします。「ギャンブラーの誤謬」の話が出ましたけど、あまり博打っぽい話ではありません。
 
あなたはある街に住んでいます。
ここ数十年、大きな事件もなく平和に暮らしていますが、ニュースを見る限りでは、この街でもどうやら低い確率で子供に危害を加えるような事件が起こるかもしれない、と思っています。
 
さて、そんな平和な町でしたがある時、子供に危害を加えるようなショッキングな事件が起きました。
あなたは、自分の子供が危害を加えられる確率についてどのように計算するでしょうか。
 
後日、その事件の容疑者が逮捕されたようです。
あなたは、自分の子供が危害を加えられる確率についてどのように計算するでしょうか。
また、その確率は事件前と比べると高いでしょうか低いでしょうか。*1
 
 
 

確率は直観に反する

別に私は件の書き手さんをバカにしてるわけではありません。
 
 
 
ごめんなさい、ウソです。わりとバカにしました。
 
しかしよく考えると、確率は人間の直観に大きく反するようでして、たとえばかのポール・エルデシュが「モンティホールジレンマ」について間違った解釈をした話は有名です。われわれは誰でも同じような誤謬をしてしまうということです。
筆者は不満でしょうけれど、「直観でロジカルシンキングをする際の注意点」について、大きな示唆を得られる記事であったと思います。
 
 
 
いや、バカにしてるんじゃなくてマジで。
 
 
 

*1:そもそも独立な事象じゃねーんじゃねーのって話が