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不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

goldheadさんの原状回復の件を読んで思ったこと。

不動産

 
 表題のとおりなんですが。↓この記事を読んで思ったことをそのまま書きます。
 
不動産屋がアパートの退居費用で俺を騙して敷金以上の金を巻き上げようとする - 関内関外日記
不動産屋がなりふり構わず敷金を返そうとしない件について - 関内関外日記
不動産屋がようやく折れてきたが俺も折れそうな件について - 関内関外日記
 

不動産屋と大家は違うんだよなあ。

 まず思ったのはこれです。賃貸トラブルがあると、しばしば不動産屋=大家と思われるんです。*1
はてなブックマーク - 不動産屋がなりふり構わず敷金を返そうとしない件について - ○内○外日記ブログ
 ↑ブクマを見ても分かるとおり、大家を批判するのと同じぐらい不動産屋が批判されています。中には、敷金返還をケチると不動産屋が儲かる、というようなカン違いをしてるのではというコメントもあります。
 

不動産屋もガイドラインを遵守したいんだよなあ。

 原状回復で入居者とモメても不動産屋は一銭にもならないです。敷金は大家のお金ですし、当然返還するのも大家。敷金返還の話を持ちかけても不動産屋の動きが鈍いのは、「お金を返したくない」のではなくて「ゼニにならないのに大変な仕事をするのがダルいから」なんですね。
 不動産屋としては、原状回復の基準についてはまず大家の意向に従います。これは契約の当事者が大家なのですから当然です。もちろんガイドラインに従うようにアドバイスはしますが、「入居者負担で、と突っぱねろ」と言われれば突っぱねないわけにはいかない。
 そのように入居者に伝えると「悪徳不動産屋」だの「訴えてやる」だの「不動産屋は現代の非人」だの言われるわけなんですよ。で、それを持ち帰って大家に「訴訟になると厳しいですよ」と伝えると、「お前の話し方が悪い」だの「お前の給料はどこから出てるんだ?物件の管理料だろ?だったら大家の味方をしろ」*2とか叱責を受けるわけなんです。
 
 テンションがあがらない仕事であること、お分かりいただけましたでしょうか?
 

現在の契約書はまともなんじゃないかなあ。

 上記のように、原状回復でモメるのは不動産屋として全く美味しくない話なんです。できれば大家さんにガイドラインどおりに敷金を返還してもらいたいのが不動産屋の気持ちです。
 ですから、契約書や重説をモメないように修正する動機がありますので、現状の契約書はまともなんじゃないかなあと思います。私が勤務している会社の契約書にはガイドラインの説明と入居者負担の修繕箇所とおおまかな修繕費用の提示をしていますが、平成16年当時はもっと雑な契約書でした。
 

特約は十分なご理解の上、受け入れてくれないかなあ。

 ガイドラインが修正される以前は、クリーニング代や畳クロスふすま交換は入居者持ちというのが慣行でした。ただ、それは業界の慣行ということで、入居者の認識とギャップがありトラブルになることが多かったわけです。それを修正するためにガイドラインができて「原状回復基準について不明瞭な部分がある場合、これこれのように解決せよ」ということになったわけです。
 逆に言えば「原状回復基準について不明瞭な部分がない場合、特約のとおりにせよ」ということでもあります。原状回復について入居者負担がある場合、家賃設定には原状回復費用を織り込んでいません。ですから、ガイドラインのような原状回復基準にするためには家賃を上げる必要があります。しかし、不景気の中家賃を上げるのは厳しい。そうしないのであれば「原状回復基準について不明瞭な部分がない契約書」を作成するしかありません。
 
 そういうわけで、ガイドラインがありながらなお特約をつけてくる不動産屋が多いんですね。ある程度、同地域の他社の様子を伺いながら決めていくのでそれほど損になることは少ないと思うのですけれど、この辺はダイレクトに住居費トータルに響きますから、部屋探しの間に知りたい情報ではありますよね。
 

クロスは6年で1円が正解かな、たぶん。

 先ほど述べたとおり、「原状回復基準について不明瞭な部分がある場合、これこれのように解決せよ」というのがガイドラインの主旨ですから、契約当時のガイドラインに従う必要はないというのが私の考えです。そうでないと、ガイドライン以前のトラブルについて解決できないですからね。
 

契約書はちゃんと読んでもらうようにしないとなあ。

 街で、ものすごいクレーマーを見た。 - シロクマの屑籠
 まあ、この辺は事前に契約書のドラフトを渡さない不動産屋に原因があるとは思いますが。大手法人契約なんかですと、契約前に「ひな形を総務部で審査します」なんてこともあるんですけどね。
 

良い対応をした不動産屋がいたらリピーターになって欲しいなあ。

 同じ不動産営業に賃貸住宅を2回以上仲介してもらった人って少ないと思うんですね。もし、転居する時にリピーターになってくれるなら退去時のトラブル解決にも気合が入ると思うんですよね。
 普通は、大家は常連客だけど入居者は一見さんですからね。
 
 
 

こんな記事を書くとまた悪徳不動産屋って叩かれるかなあ。

 慣れっこですけどね。

*1:もし不動産屋の所有物件でしたら申し訳ないです

*2:これ、あのカリスマ大家鈴木ゆり子オーナーの本に書いてあったセリフなんです。俺たちのお給料は入居者の家賃から出てるに決まってるじゃんね?