不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

事故物件は何割引か

 
 人力検索で面白いアンケートがあったので。
 

ココロとお金のバランスについて研究しています。簡単に言うと「お化けは信じますか?」 例えば部屋を借りようと探していて、異常に安い物件を見つけたとします。 不動産屋さんの話によると、入居者さんがお亡くなりになった部屋だとか。 そのとき貴方は・・・

ココロとお金のバランスについて研究しています。簡単に言うと「… - 人力検索はてな

 これを元に、事故物件の価値を出してみました。
 

4割が事故物件で逃げる


 これを見ると、事故物件というだけで約4割の人が逃げる計算になります。
 理屈の上では、事故物件の占める割合が十分に小さければ稼働率に影響を与えないはずですので、その4割を無視してアンケートの結果で加重平均を取ってみます。結果は5.7万円。半分強の資産価値、ということになりますね。
 が、残念ながら不動産市場はそんな完全なものではないのです。経験上、物件案内に対する成約率というのはそれほど変動しないので、案内が減ると稼働率にダイレクトに響いてくるといっていいでしょう。ですので、この4割を無視することはできないことの方が多いはずです。
 そういうわけで、逃げてしまう4割を賃料0万円としてアンケートの結果で加重平均を取ってみます。結果は3.4万円でした。ほぼ3分の1です。つまり半分から3分の1の間くらいが妥当、となります。
 

2代目入居者から通常に戻した場合

 ところで、賃貸募集について、事故後永遠に値引きしなければいけないわけではないでしょう。仮に10年の運用期間のうち当初2年を値引きしたとすると、単純に考えると、0.34*0.2+1*0.8=0.87、で2割も減らない計算になります。
 ただやっぱり、投資については現在価値で判断しないといけないと思うので割引率5%で計算すると、おおよそ0.67、つまり3分の2ぐらいが妥当、という結果になりました。どうでしょう、投資家の皆さん、そのアンケートの結果とこのエントリを印刷して、事故物件の売主に突きつけ指値を入れてみては? コンサル料は気持ちでいいですよ?*1

*1:ネタです