不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

官製不況と不動産屋

 
 不動産マニアさんのところのエントリを読んで。
 

最近、首都圏のマンションの販売状況なんかもそうですけど、ちらほら良い話が増えてきましたね。
思ったよりも早く不動産市況は好転しそう。
アットホームが発表した「08年下半期の首都圏の新築戸建市場動向」によると08年下半期の成約件数は1万698件で前年同期比0.5%の減少。
ただ、地域別では横浜・川崎市が1719件で26.9%の増加ということで好調らしいです。

横浜・川崎市の新築戸建は好調!?|不動産をまじめに考えるブログ

 そうか好調なのか、と一瞬思いましたが、2007年下半期に何があったかを思い出して考え直しました。
 いわゆる、官製不況です。建築基準法の改正で、建築の認可が下りなかったりして、建築件数が大幅減しました。新設住宅着工:利用関係別戸数、床面積(excel)の「分譲住宅」を見ても、まあ見事に赤い赤い。前年比50%の月とかありますね。
 ですから、どうせ2007年下半期が大きくへこんでる影響で前年比が好転してるように見えるんだろう、と思い調べてみると。

首都圏全体の新築戸建成約数は1万755件となり、前年同期比10.7%増と4期ぶりに増加した。
地域別に成約件数をみると、東京23区が1,375件(前年同期比▲7.1%)、東京都下2,209件(同20.3%増)、横浜・川崎市1,355件(同▲0.4%)、神奈川県下1,486件(同12.8%増)、埼玉県2,966件(同17.8%増)、千葉県1,364件(同13.0%増)。

07年下半期の首都圏新築戸建市場、成約数が4期ぶりに増加/アットホーム調査|R.E.port [不動産流通研究所]

 官製不況下、新築分譲はめちゃめちゃ好調でした! そういえば、実感として2007年辺りだと「風向きは完全に反転したな」とは思っていても、それ程厳しさを感じませんでした。結局、建築基準法官製不況で割を食ったのは建築業だけで、不動産屋はあんまり関係なかったということで。
 
 そういうわけで不動産市場は、ほんとに好転しつつあるのかもしれませんね。
 
 
 
 ただ、自分の感覚としては、売買仲介はまだまだ相当厳しいと思うんですよね。都心では回復してるのかな。