不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

リピーターがいないハンデ

 
 記事の大意には賛成ですが。
 

しかし、ワーキングプアの問題ひとつ取っても、日本人の核家族化が進んで、部屋を借りようにも保証人がいないわけですよ。もう10年くらい前かな、オリックスだったと思うけれど、保証人の肩代わりサービスみたいなことを始めましたが、まだ普及するに至っていない。そういう所で、政府が率先して、不動産賃貸の枠組みを変えなきゃならない。

愚昧なエコノミスト: 大石英司の代替空港

↑こういう事を言う人たまにいますけど、保証人代行サービスって、この業界ではすでに常識「保証人代行物件」とかでググってみれば分かります。「普及するに至ってない」どころか、保証人代行に加入必須の不動産屋さえあります。無職や外国人やブラックだって連帯保証人なしで何とかなっちゃう時代ですよ*1 *2
 じゃあ、なんで「連帯保証人を見つけられないのが問題」と言っちゃう人が多いのかというと、この動きはここ2,3年のことだからなんですね。転勤が多いか、引越し好きじゃない限り、直近の不動産屋に行った時期は数年前ということが多いでしょう。だから、最近のトレンドというものは分からない。これは当然です。
 

不動産屋の顧客にはリピーターが少ない

 そういうわけで、不動産屋の顧客にはリピーターが少ないんです。
 これはどういうことに繋がるかというと、顧客満足度が売上に反映しにくい、ということです。たとえ「この不動産屋は素晴らしかったから、この次引っ越す時もこの会社にしよう」と思っても、忘れてしまうかもしれません。忘れずにいても、遠くに引っ越してしまってリピーターにならないかもしれません。幸いにして同じエリアで引っ越したとしても、結果が返ってくるのは数年後です。ましてや、売買の顧客については、リピーターは不動産投資家ぐらいなのです。
 つまり、不動産屋は顧客満足度の良し悪しで淘汰されづらい、顧客の立場から「何だこの会社」と思えるような業者が、他業種に比べて生き残りやすい、ということになります。
 

紹介客をくれ

 つまり何が言いたいのかというと。
「この不動産屋、いいな」と思ったら、誰かに紹介してくれ、ということです(w
 いや、まじで、不動産営業やってて「○○さんに、Lhankor_Mhyさんは頼りになるよ、と紹介されて」というのが一番うれしいです。「おー、じゃあ、頑張っちゃおうかな」という気になりますねー。

*1:某保証会社は、滞納で退去して自社に債務が残ってる入居者でも保証しちゃうとか、そういう伝説があるぐらい

*2:ただ、不動産不況の煽りを食らって大変みたい→http://www.security-next.com/008787.html