↓の記事を読んで、もう膝を打つぐらいすごい納得して、これに反論するのは難しいだろうなーと思っていたんですが。
女性が陥っている罠もこれと基本的には同じなんです。女性はみんな、抑圧がろくでもない事を知っていて、それに対しては全員ほぼ一致して反対する。
自分で檻を作って自分で檻に入った奇妙な獣 - pal-9999の日記
そして、そういう抑圧の背後には、男性優位主義的な思想があって、それにも女性は大抵反発を示すんです。
男性優位主義は糞だという意見には女性は総論賛成。
ところが、自分の恋人とか夫とかの話になると、女性は一斉に、自分より優れた男性に飛びつくんです。依存心とか保護への渇望とか、自信のなさとか金銭上の問題とかからね。
そんな事をすれば、結果的に、男性優位主義を助長しかねません。だって、そうでしょう?そういう男性を選ぶってことは、身も蓋も無く、男性に保護者として役割を期待しているって事にもなるんですから。
これは、男性が保護者であり、女性は被保護者であるという男性優位主義の基本部分を上書き強化してしまうんです。
しかし、それでも女性は、ミクロなレベル(恋人とか夫婦間)では、これを決してやめない。
つまり、結果的にですけど、各論反対になるんですよ。
「女性は男性より劣ってなんかいないが、うちの恋人は私より優れている。」
っていう歪みが生まれるんです。
しかし、↓のid:yellowbellさんのブクマを見て、ああそうか、と我に返りました。
観測者が男である以上、女性の立場を代弁することは極めて難しい。いかに論理を積み上げても、最後の最後で「でもあなたは男だから」で賽の河原の石になる。
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良く考えてみればそうなんですよね、これは「女性は、自分より優れた男性を好み」パートナーを選んでいる事が前提の論です。
そのソースとして挙げられているのが、こちらなんですが。
デビット・M・バスが調査してましたが、女性の多くが、結婚の前に、恋人の男性が、自分に対して特別な優しさを見せてくれたことが、結婚の決めてとなったと述べたそうです。
いかにも証拠としては薄弱なんです*1。これでは「女性は、自分より優れた男性を好み」はid:pal-9999さんの主観である、とされても仕方ありません。
実際のところ、「自分に対して特別な優しさ」とは一体なんだったのでしょう。男性たる私には想像が付きませんが、自分にだけプレゼントをくれたとか、危ないところを助けてくれたとか、自分にだけ「愛してる」と言ってくれたとか、その辺りではないでしょうか? これが男性の優秀さとは言えないように思います。
そもそも「女性は、自分より優れた男性を好み」とは、何を軸にして優秀な相手を求めているんでしょう?
筋力でしょうか? それならば、生得的な要因で回避しがたいものです。
収入でしょうか? それならば、社会において男性の収入が女性の収入を上回っていることが直接の原因で、起因は女性ではなく社会にあります。
勇敢さでしょうか? それならば、男性の身体能力が上回っている分、物理的な危機回避能力が高いことで説明できます。
さらに相対化していけば、「優秀」ってなんだよ、という話まで行き着きます。お金をたくさん稼ぐことでしょうか? 重い物を持ち上げられることでしょうか? 家事育児をきちんと行うことでしょうか?
だいだい、結婚したことがある人で、「『わたしより夫の方が優秀』だと自分のパートナーが考えている」と思う人、います*2?
そんなこんなで、わたくし、大変落胆致しました。せっかく「面白いツールを見つけてくれた!」と思ったのに。やはり、これはフェミニストたちにとっては『貴様たちのいる場所は我々が30年前に既に通過しているッ』ってことなんでしょうか。
id:pal-9999さん、ぜひ私を再説得して下さい。