不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

あなたが部屋・住まい探しに失敗する1つの理由(解決編)


 このエントリは以下のエントリの続きです。
不動産屋のラノベ読み - あなたが部屋探しに失敗する1つの理由(賃貸編)
不動産屋のラノベ読み - あなたが住まい探しに失敗する1つの理由(売買編)


Q. それで、具体的にどうすればよいのか?
A. 以前のエントリにも書きましたが、まず不動産屋を回って相性の良い営業担当を見つけましょう。すべては、それからです。
  本命の営業が見つかったら、その人と仲良くなりましょう。


Q. 営業担当に媚びろと?
A. そこまで必要はありません。
  もともと、相性の良い相手を選んでいるはずなので、あなたがその営業担当から必ず買う(借りる)という態度を示せばそれで十分です。物件の情報を貰ったときには多少大げさに興味を示すとか、そんな感じで。
  また、他業者からもらった資料などを見せて、「これ、よそで貰ったんですけど、××さんでも扱えます?」などと言ってみせるのは、なかなか有効な手です。
  他業者で契約されると、今までの営業担当の努力は一銭にもなりません。営業担当は自分の仕事が無駄になるのを嫌いますので、「このお客様にはある程度手間をかけても、いつか必ず返ってくる」と思わせることは大事です。
  しかし、これが行き過ぎると「簡単な客」と思われてしまいます。別ルートからも情報を仕入れましょう。


Q. 別ルートとは?
A. 他業者を使うのが、楽です。
 「こんな物件を紹介されて検討してるんですけど、これってどうなんですか?」と聞けば、自分のところで契約をさせたいですから、マイナス面の情報を強調してくれます。契約を取りに来ている営業はマイナス面のことには触れたがりませんから、結構貴重な情報です。
  担当営業と仲が良いとは言え、金銭のインセンティブがありますから、その情報にはある程度の「契約させたい」バイアスがどうしても残ります。逆方向の「契約させたくない」バイアスが働いている情報を取得して、カウンターを当てていくことは冷静な判断をするために大事です。特に売買物件に関しては人生を左右する事柄ですので、インスペクションなどを利用する方が良い場合もあります。
  こういったマイナス情報を利用して、「このお客様はたぶん契約が取れそうだけど、情報を隠したりすると他所に持っていかれそうだな。正直にやるのが一番かもしれない」と思わせましょう。


Q. いちいちこんな手間をかけなきゃいけないのか?
A. Web2.0的なものから最も遠くにいるのが不動産業界といっても良いでしょう。必要な情報を業者に握られている以上、その業者をコントロールすることでしか必要な情報をコントロールできません。報酬スタイルとか情報公開とかがもっと変われば、もっと顧客にとって楽なのですけれど。
  結局、不動産仲介業のメシの種とは情報である以上、情報をオープンにする方向に進むのは難しいでしょう。実際、zillowを知っている仲介屋は1割以下なのではないでしょうか?
  Web2.0的なものは仲介屋を殺すと思います。