不動産屋のラノベ読み

不動産売買営業だけどガチガチの賃貸派の人のブログ

深いところを掘る為には、まず浅く掘らなければいけない


分裂勘違い君劇場 - 「真実性を求めて分析・洞察した結果、みなが幸せになれる、政治的に正しい結論になりました」というパターンのブログ記事http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20061120/1163984460

そして、私を含めた、ほとんどの人間は、このような、一見シンプルに見える問題の裏側に広がっている、どうしょうもなくややこしい構造なんかに、いちいち思いを馳せることなく、一見、冷静に物事を分析し、鋭い洞察を示しているようでありながら、よくよく考えると、かなーーーり浅はかな発言を、ネットに垂れ流し続けている。

このことを、直感的に理解している、良識ある人間の多くは、物事に対して、安易に価値判断をせず、沈黙を守るか、単に「この問題を理解していないのですが、これを見た印象では、自分はこう感じました」と、自分の脊髄反射的に浮かんだ、動物的感情を述べるにとどめる。

なぜなら、自分が理解も把握もできないほど複雑なことに対して、なんらかの価値判断を示すのは、醜悪なほど傲慢だからだ。


 その、真実性のようなものがその深く深く掘り下げた先にあるということは自明ではないような気がしますが、まあそれは置いておくとしても。


 深く掘り下げて考える前には、まず浅く考える必要があって、その浅い考えを公表することは、他の人の浅く考える手間を省くだろうと思います。
 たとえば、当該エントリにおける期間労働者の考察は、池内氏や弾さんの考察があって生まれたと言って良いと思います。


 また、間違った考えでさえ、その間違いに至った過程を考察する材料になる事を考えると、第一誤謬者にはそれなりの功績を称えられて然るべきものがあるだろうと思うのです。


 例え真実性にたどり着くことは不可能であろうとも、漸近的に近づいていく事を夢見て、次の論者がばっさり切ってくれてもっとマシな考えを述べてくれる事を期待して、今後も浅い考えを恥知らずに公表していく所存です。